−試合結果−


『2001’青空と夕暮れツアー』
                    〜みんなで行こうアリーナへ

9/2(日)


会場 横浜アリーナ   =横浜CATV収録=
担当記者:ヒロト、マーシー





▼前座試合(15分・エンドレスルール)

 3人でバトルロイヤルのはずがリング上には4選手。と思ったら4人目は3年ほど前に横プロを引退したコーポミヨシ。どうやらレフェリーとしてやって来たらしい。3人に混ざってウロウロしているだけのようにも見えたが、そんなことはたいした問題ではないのだろう。

マミー VS ニルバナナ VS グレイ
[  時間切れ引き分け  ]

   




▼第一試合(30分一本)

 いつも第一試合で道場マッチのようなシングルをこなしているおやじさん(ブルドッキン兵助)がタッグで出陣。なにげにとても興味深い。そんな期待に応えるおやじさん。さらに効果はパートナーボンバーにも目に見えて表れた。今シリーズずっとくすぶっていたがやっと爆発。そしてトドメはおやじさん自ら伝家の宝刀で決着。大舞台に血が騒いだか。縁の下の力持ちが光の中心に躍り出るという外伝に相応しい幕開けとなった。

ボンバー泉川
ブルドッキン兵助
[ ネックロック
28分18秒
] サック万太郎×
マハトマ=チャンドーラ七世


ボンバーとの師弟コンビ結成におやじさんは燃えた。



チームとしては年季が上のサックとチャンドルはチーム「横浜ベイマンタローズ」。サックいわく「俺のチームは誰と組もうがベイマンタローズなんだよ。みんなマンタローズナイン。当然俺がエースで4番!」
  

頼もしいパートナーを得て、ようやくボンバーのラリアットが火を噴いた。この日は4人の中で一番の活躍。
  

素晴らしい第一試合。おやじさんが横プロにいて良かった、と思う瞬間である。




▼第二試合(30分一本)

 前節メイン、ベルトをかけて戦った二人がここで登場。しかし上に控えるカードを見れば本日はここが適当なポジションなのかもしれない。磨かれたカードで勝負する興行ではないのだ。どこで出ようが真面目で優等生のツェッペリンとスミスは激しいプロレス。はみ出し者のドイツコンビはどこか冷め気味。そんな試合展開であったが透明な決着に一安心。横浜王が負け無し全勝でシリーズを終えた。

×ガンマー・レイン
シュトゥルム・ウント・ドランク
[ クルックヘッドシザース
20分20秒
] レイモンド・ツェッペリン
エアー・スミス

  

ガンマーがDDTで倒したところにシュトゥルムが技をかける。動きは悪くない。
  

しかし気迫というのか、正規軍コンビは破壊力のある攻撃がつながり常に試合を支配。ちなみに同じ正規軍でもスミスとピースでは「フッカーズ」と言うチームになるが、この二人の時は「エアフォース」と呼ぶのです。
        

シュトゥルムが捕まりガンマーもカットできず、の状況から素早く形勢逆転の図。ひとえにガンマーの立ち回りの上手さによるところ。細かいところではさすがに譲らないが、

真っ直ぐに勝利を目指したチーム・エアフォースの勝ち。
  

最後まで付け入る隙を与えず。ドイツコンビがシュトゥルム次第なら、こちらはスミスのがんばり次第でとても強いタッグチームになるのだ。




たどり着く!結城、旅の恩返し

▼第三試合(30分一本)

 「オレにも(参戦の)可能性があるかな?」2ヶ月半ほど前、この一言から結城 陽(フリー)、次の目的地は決定した。スケジュール、戦いの場から対戦相手まで、フリーの結城にとってこれらを手に入れることは簡単な話ではない。体をつくり、リングに上がればファイトマネーがもらえるという単純な図式はフリーの選手には当てはまらないのだ。まずは契約から。そして自分のプロレスラーとしての価値を、闘志をアピール。自由の代償は決して安くない。

 普段はポーカーフェイスと気取った言い回し、まさしくくさいセリフでクールにコメントする結城だが、試合ではむしろ逆。熱い血が通う人間くさい戦い方。エルボーが主武器であり、かつ富士見という明確な標的がいてなおさらだったかもしれないが、今シリーズを通してリング上にクールで洒落た結城は一度たりとも存在しなかった。計算よりも感情で勝負。そこに少しでもカッコつけが入っていたらまた違った評価になっていたかもしれないが、結城のレスラーとしてのカッコ良さは、カッコつけないカッコ良さであった。フリーになってまだ日も浅い、試合経験もまだまだの結城だが、日本の正しいフリー選手の姿をここに見るのである。慌てることなく前進していって欲しい。

×デフ・レオパルド [ ファイナルローリングエルボー→片エビ固め
15分40秒
] 結城 陽(フリー)

      

まずはコーナーに振られたレオパルド、サルトモルタルから逆に結城をコーナーに。さらに場外へ放り出すと観客を煽り挑発。結城の気勢を軽くあしらうといった風。ベルト奪取に燃え上がるレオパルドにとってこの試合はベルトへの1ステップくらいに考えていたかもしれない。
      

さらにロープに振った結城をリープフロッグは5連続からヘッドシザースホイップへ。これもレオパルドならではだが、ちゃんと走ってくれた結城あってこそか。とにかく序盤はレオパルドペース。

試合が進むにつれ両者のスタイルがはっきりしてくる。試合運びとテクニック、独自の間で組み立てるディフェンシブなレオパルドに対して、打撃を起点として攻撃をたたみかけるオフェンシブな結城。
  

先に勝負に出たのはここまでむしろ受けてのレオパルド。筋肉バスターで場外に転げ落ちた結城にすかさずプランチャスイシーダ。
   

攻めるときは一気。戻ってもさらに追撃。攻めさせといてひっくり返す。ここで決まっていればレオパルドが思い描いたとおりの展開だっただろう。しかし受けきると反撃に転じる結城。
      
両者繰り出される技が激しくなり決着の時が近づいてもレオパルド優勢に変わりはなかった。しかし結城の粘り、勝利への執着心は並ではなかった。
   

これまでの疲れをまるで見せないどころか、最後の最後でとっておきの技を解禁。横プロでは初公開。そういえば結城の必殺技って・・・思い出したときにはもう遅い。さすがのレオパルドもノーマークだったか。
       

もろに喰らう!
     

当たりを確かめるように腕を回してからの堂々フォールは結城自らの手ではシリーズ通して初となる完璧なスリー。忘れ物無し。新たな旅人が横プロに残した確かな足跡。はたして富士見はどう見るだろうか。旅はつづく。

レオパルド「決して油断じゃなくて、あれ(最後のエルボー)は効いた。俺も負けるわけにはいかなかった試合だから。認めないわけにはいかないでしょ。(次期タイトル挑戦が決まっているが)俺の中では(この試合の)勝ちが前提だったから、しょうがない。ひとまず(挑戦は)辞退。でも次やるときは俺がチャンピオンとして結城を指名しますから。そのつもりでいろよって。アゴおかしんでこれくらいで・・」
 




突き上げる高村!横浜ジュニア王の壁

▼第四試合(30分一本)

 横プロの前シリーズにキース・ガードナー (A.L≦E)が参戦した際、グリン・ピース戦に名乗り出た高村唯希(A.L≦E)。戦った相手の数が多ければ多いほど、それぞれのスタイルを体感し幅の広い柔軟な選手になれるだろう。そんな自らの進化に貪欲な姿勢はすでに2年前、横プロの悪者シュトゥルム・ウント・ドランクとの一騎打ちも経験済み。

 A.L≦Eの前身であるA.L.はもともと打撃格闘技から出発し、アスリーツの名が示す通りONLの中でも厳格なルールとスタイルを持った団体で、その精神はA.L≦Eになっても変わらない。近いところではR.W.Fからフリーになった藤岡剛がその名を出していたが、昔から他団体の特に自分のスタイルを模索する若手レスラーが一度は上がってみたい団体として真っ先に名前をあげる登竜門的な性格も持っている。

 さて、話がそれたがそんなスポーティかつシューティ(?)なA.L≦E(A.L.)だが所属日本人選手にプロレスファン多数という事実。今や団体の長となった成田を始め、かつてのエース新田も華麗なプロレス技の使い手であった。そしてなかでもプロレス好きがプロレスラーになったというのが高村なのだ。A.L.スタイルを確実に吸収しつつもそれだけでは満たされない。常に、プロレスとはなんぞやという永遠のテーマを背負い戦うプロレスバカなのである。

 で、結局何が言いたいのかというと、高村唯希、それはつまり、今はまだ欲しいモノやりたいことがたくさんありすぎて右往左往の状態かもしれない。しかしその目は誰よりも広く大きな世界を見つめ、果てしないプロレスへの情熱と可能性を秘めたプロレスラーなのである。

グリン・ピース [ リバースダブルリストアームソルトホールド
17分06秒
] 高村 唯希(A.L≦E)×

     

ミドルをもらってぐらつきながらも、ひるまずタックル。下から腕をとるピース。一気に引き締まる。

高村に応えるように序盤は密着戦も。
  

この辺はむしろA.L≦Eのお家芸になるか。高村も強い。展開としては前シリーズのキースVSピース戦に近いが高村のそれはキースに比べるとそれ程ねっちこくなかった。
  

ピースはやはりフットワークで勝負。跳び蹴りでペースを掴みそこからさらに高く飛ぶのだ。
    


しかしそんなわかりきった動きを高村黙って見過すわけなし。当然の足殺し。この低空ドロップキックからのサブミッションが一つのムーブに。

でも飛ぶピース。ここが本領。高村としてもここまで引き出してこそはるばるやってきた意味があるというもの。
        

次第に高いところへ移っていくピースに対して、高村のドッシリとした戦いっぷりが対照的。この試合、数ある得意のスープレックスをさしおいてこのブロックバスター一本。ものすごい勢いで投げちぎる姿は野獣の如し。
  

そして力任せにかつぎ上げるとそこから真っ逆様に叩きつけるユウキ・スペシャルV!(ハリケーンドライバー )。シリーズ二日目に参戦したときには見せなかったこの大技が、この日の高村の全てを体現しているかのようだった。高村はここで決めたかった。
  

息を吹き返したピースも大技ラッシュ。戦いたいと言わせておいて簡単に負けるわけにもいかないのだ。勝ってこそ期待に応えられるというもの。
   

最後はダブルリストアームソルト2発。表がブレイクするとすぐさまリバースで。

変形のバックドロップホールドのような感じだが腕をとっているぶんガッチリきまった。成田やキースと比較してしまう部分もあるがこの戦いを見る限り後れをとる部分は見あたらない。高村もそろそろ次の段階に。爆発が待ち遠しい。

ピース「見たでしょ。もう俺に余裕はないですよ。これが高村唯希というレスラーです。今日は(高村を)挑戦者として迎え撃ちました。ココロのタイトルマッチですね。気持をぶつけてくる選手はやってて気持ちがいいっていうか。何度でも勝負したいですね。まあ今日は俺の勝ちってことで、いつでも来い!、くらい言っておきましょうか。」
 
高村「やるだけやったし、やられるだけやられた。その意味では今日は収穫になりました。いや、本当の収穫は今後どう活かすかなんだけど。『一期一会』の覚悟で来たんですけど、今は『いつか、もう一度』と思ってますね。すぐに再戦っていうんじゃなくて…横プロさんに倣って旅に例えると、極端な話、死ぬまでにはもう一回訪れたい、そんな場所ですね」
 



・・つづく・・ (第五試合、第六試合)



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